【産地訪問レポート】パイナップル育成指導員 渡久山さん
沖縄県東村
パイナップル①


沖縄北部の町「名護」からさらに北へ向かい、東側の海に面した東村(ひがしそん)は、沖縄の中でもパイナップルの育成に適した土地なんです。
それは、酸性の土壌と水捌けの良さ、それと一年を通して気候が安定して15度以上。
などの条件が揃っているところ。
と、紹介して頂けたのがJAおきなわのパイナップル育成に携わる指導員の渡久山さん。

パイナップル育成の北限と言われる沖縄でパイナップルが育成されるようになり約80年になるそうです。
東村では60年の栽培実績があり、台風に強いパイナップルが東村の特産物となっています。

沖縄県ではスナックパインやゴールドバレルなどの品種も育成されていますが、ジュースや缶詰などの加工用に育成されているのが、「N67-10」と言う品種のパイナップルで「ハワイ種」とも呼ばれています。
この品種は、私たちが市場でよく見かけるドラム型のもので、沖縄で育成されている全体の約70%がこの「N67-10」だそうです。

夏に苗を植え、主に夏から秋にかけて収穫の作業が行われます。
パイナップルの房に伸びている棘のような葉がフサフサと生い茂り、その先端にパイナップルが美味しそうに、大きく育ちますが、ここが農家さん泣かせのポイント。
暑い沖縄の夏に苗を植える時、苗を植えてから2年の歳月で大きく育ったパイナップルの収穫の時、どちらもとっても暑いのですが、棘のような葉が手や腕、足などに刺さったり怪我などをしないように、作業時は常に長袖長ズボンでの作業。
あまり手のかからないパイナップル育成だとお話しされていましたが、この服装が一番辛いとのことでした。
パイナップル②
パイナップル③
また、今年もそうでしたが、台風被害がパイナップルの敵なのですが、カラスやイノシシの大好物でもあるそうで、棘のある葉には大変な作業になりますが、実が大きく育ってきたらメッシュのシートを畑全体にかけたり、畑の周りを囲うように柵を設置したりと、大変そうでした。

長い歳月と苦労を重ねてやっと収穫された沖縄・東村のパイナップル。
とってもジューシーで甘いのが特徴。
このパイナップルを使ったリキュールも定番として登場する予定ですので、お楽しみに!