サマープリンセスの栽培を始めたのは3年前。
「冬から春にかけて作るいちごとはまた違いますね。」 病気になったら進行が早い、流通の過程で傷みやすいなど、夏採りいちごならではの問題を解決するため、毎日が研究と試行錯誤だったといいます。それでも栽培を続けてきた理由とは何だったのでしょうか。
「一年中いちごを欲しい人がいるので、一年中いちごを出荷できるようにしたかった。」とてもシンプルな答えでした。
通常のいちごの出荷時期は12月から5月。
サマープリンセスの出荷可能時期は6月から11月。
文字通り「一年中」、生のいちごを流通させることが可能なのです。
ハウスの中に足を一歩踏み入れると、見慣れた赤い実がそこかしこに実り、今が夏であることを忘れるほどに甘い香りが立ち込めていました。
食べてみてください、と差し出されたいちごを一つ恐る恐る食べてみました。なぜ、恐る恐る、なのかというと、事前にネットで知らべた情報で「この品種は酸味が強く…」という記述を目にしたため。内心では、すっぱいいちごは食べたくないなぁという気分でいたからです。
気合を入れて、いざ実食。